ヤエーとはライダー同士が交わすサイン
ツーリングをしていると、対向車線を走ってくるバイクのライダーが手を振ってきたり、ピースサインをしてきたりすることに遭遇するはずです。これはヤエーと呼ばれるライダー特有の挨拶文化で、お互いの安全を祈ったり、ツーリングの楽しさを共有したりする意味合いが込められています。かつてはピースサインが主流でしたが、現在では手を振る、敬礼をする、軽く会釈をするなど、そのスタイルは多岐にわたります。見知らぬ人同士が一瞬のすれ違いざまに心を通わせるこの行為は、バイクに乗る喜びを増幅させてくれる素敵な習慣です。特に北海道などのツーリングスポットでは盛んに行われており、多くのライダーがこの交流を楽しみに旅に出かけます。もし対向車からヤエーをされたら、驚かずに返してみることで、ソロツーリングであっても仲間意識を感じることができ、旅の思い出がより深いものになるでしょう。
安全にお互いの旅を祝福するタイミング
ヤエーを行う上で最も優先すべきなのは、自分自身と相手の安全です。どれほど挨拶を交わしたくても、交差点での右左折中や、カーブを曲がっている最中、クラッチ操作が必要な場面などで無理に手を離すのは大変危険です。基本的には、見通しの良い直線道路で、操作に余裕がある時に行うのがマナーです。もしハンドルから手を離すのが怖い場合や、運転に集中したい場合は、無理に手を振る必要はありません。その代わりに、ヘルメットの中で軽く頭を下げる会釈をするだけでも十分気持ちは伝わります。また、対向車が大型トラックやバスの陰に隠れている場合や、相手が運転に集中している様子が見受けられる場合は、あえて何もしないという選択も優しさです。お互いが無事に家に帰り着くことが最終的な目標であることを忘れず、余裕がある時だけ楽しむというスタンスが大切です。
恥ずかしがらずに自分からアクションする楽しさ
最初は自分から手を振ることに照れくささを感じるかもしれませんが、勇気を出して自分からアクションを起こしてみると、意外なほど多くのライダーが振り返してくれることに気づくでしょう。特に天気の良い日や景色の素晴らしい道では、相手も気分が高揚しているため、笑顔で応じてくれる確率が高まります。自分から挨拶をして、相手がそれに気づいて振り返してくれた時の嬉しさは格別です。また、相手が気づかずにスルーされてしまったとしても、落ち込む必要はありません。相手は運転に集中していたり、単に気づかなかったりしただけの場合がほとんどです。挨拶は強要するものではなく、あくまで善意のギフトのようなものです。返ってきたらラッキーくらいの軽い気持ちで構えることが、長くヤエーを楽しむコツです。この小さなコミュニケーションを通じて、全国のライダーと繋がっている感覚を楽しんでみてください。
