ドライブチェーンチェックの重要性
バイクの動力であるエンジン部分からタイヤにエネルギーを伝達する役割をするのがチェーンです。
チェーンは常に回転をするとともにギアチェンジをすることで複数の部品の間を移動していきます。
構造上地面に近いところにむき出しになってしまうこともあり汚れを受けやすく、しばらくメンテナンスをせずに放置しておくと真っ黒になっていたりサビだらけになっていたりします。
ドライブチェーンがメンテナンス不良の状態のままで走行を続けていると、チェーンが伸びきってうまく回転を伝えられなくなってしまうだけでなく、走行中に切れてしまったりスプロケットから外れてしまったりということも起こってしまいます。
高速で走行中に急にチェーンが外れたり切れたりした場合には急激にタイヤがロックされた状態となってしまうため、大転倒を起こしてしまいます。
また走行中に切れた時には反動で跳ね返り、バイクの他の重要部分を大きく破損してしまうことも多いというのが特徴となります。
まさに生命線と言ってもよい重要なパーツなので、普段の洗車のときには必ず状態を見てメンテナンスをしていくようにしましょう。
チェーンメンテナンスで絶対に守ってほしい注意事項
チェーンメンテナンスは数あるバイクメンテナンスの中でも特に注意点が多い場所です。
まず絶対にしてはいけないのがエンジンをかけたままチェーン周りのメンテナンスをするということです。
チェーンの清掃をするとき自分で回転させるのが面倒という理由でエンジンで回転させてブラシなどを固定させるという方法をとる人もたまにいるのですが、それは非常に危険なやり方なので絶対に行わないようにしてください。
これはチェーンがはまっているスプロケットは鋭利な棘がついており、ほんのちょっと巻き込まれただけで指が完全に破壊されるほどの大怪我をしてしまうためです。
工場勤務などでも同じことが言われますが、回転系の機器というのは非常に事故件数が多く、また重大事故につながることが多い危険なものです。
エンジンを完全に切っておくとともに、直接指先が棘に触れて傷を負わないよう軍手や作業用手袋をつけてから行うようにしてください。
チェーンメンテナンスで欠かせないのがチェーンオイルですが、これはきちんと専用の製品を使う必要があります。
チェーン用オイルは車種ごとに指定があるので必ず適合するタイプのものを購入しておくようにしましょう。
清掃とオイル注入をセットで行う
チェーンの洗い方についていろいろな方法がありますが、おすすめなのは水を使わず専用のクリーナーで行うという方法です。
水で洗うことももちろんできるのですが、その場合あとからオイルを注入するときに完全に水分を拭き取らないとうまくなじまなくなるという二度手間が発生してしまいます。
市販のチェーンクリーナーはスプレー式で細かい部分に差し入れることができるので、ブラシやウェスを使いながら汚れを落として行きましょう。
タイヤを少しずつ手で回しながらチェーンを一周させてキレイにしたら、次に行うのがオイル注入です。
チェーンオイルは非常に粘度の高いタイプのものとなっており、さらに揮発性がなく落ちにくいという特徴があります。
安いチェーンオイルはシリコン系の潤滑剤であったりするためすぐに落ちてしまいます。
安全に直結する重要な部分なので専用の純正品を使い正しく塗布していくようにしましょう。
可能であればチェーンオイルをつけたあとにはチェーンガードなどさらに上からガードをする薬剤をつけておくとさらにチェーンの寿命が長くなります。