ねじやボルトがなめてしまう原因とは
バイクを整備中にドライバーでネジを緩めようとしたら、ねじ山が潰れてしまってダメになってしまった、そんな経験はありませんか?
一旦ねじ山が潰れてしまうと、ドライバーではねじを緩めたり締めたりすることはできなくなってしまいます。
ねじ山が潰れてしまったり、ナットの角が潰れてしまったりする状態を「なめる」と呼びますが、なぜねじやボルトがなめてしまうのでしょうか。
原因の一つとして考えられるのが、ドライバーがねじ山にあっていないことが考えられます。
ドライバーにもいろいろな種類があって、大きさもさまざまです。
例えば、100円ショップで売っているドライバーでも大丈夫だろう、とねじを締めようとしたらねじがなめてしまった、そんな経験をした人もいるかもしれません。
なぜねじ山がなめてしまうのかというと、ドライバーの精度が良くないからです。
ねじ山にピッタリとフィットするドライバーなら、力が正確にねじ山に伝わるので、なめるリスクを大幅に減少できるようになります。
精度が低いとねじ山との間にわずかな隙ができるので、この隙がねじに伝わる力を正しく伝えられずに、潰れてしまうなどの状態になってしまいます。
それ以外に考えられることとして、ねじやボルトを回す際の回し方も原因の一つです。
ドライバーはネジに対して真っ直ぐに当てることで、力が正しく伝わります。
少しでも斜めになっていると、力がうまく伝わらず、なめてしまうことがあります。
力を入れる際には、グリップをしっかり持ち、ゆっくりと力を入れるようにしてください。
ナットやボルトを緩める際にはスパナを使いますが、スパナに力を入れる際にもゆっくりと力を入れていきます。
なめてしまったからと言って、力を入れてグイグイ回そうとしないでください。
他には、ねじが錆び付いていて、回らないこともあります。
雨ざらしにした状態など、バイクの保管状況によってはねじやボルトが錆び付いてしまうため、これがなめてしまう原因になります。
なめてしまったときの対応策
ねじ山が潰れてしまった場合、ねじ山に塗布して使うねじ山専用のケミカル剤を使います。
ねじ山部分に塗ることでドライバーなどが回りやすくなり、緩めることができるようになります。
錆び付いてしまった場合には、油を差してみましょう。
油を差して少ししてからねじをゆっくり回してみてください。
油は錆を落とす効果があるので、サビがある程度落ちると、ねじが回るようになります。
注意点としては、ねじ山に油を差さないことです。
ねじ山に油を差してしまうとドライバーが滑って回らなくなってしまいます。
もし油がついてしまったら、一旦拭き取って乾くのを待ってから作業するようにしましょう。