エンジントラブル「熱ダレ」とは?
ロングツーリングなどで発生するのが、熱ダレです。
エンジンを吹かしてもなかなか速度が上がらない、このような状況になったら熱ダレの可能性が高いです。
そもそも熱ダレというのは、エンジンがオーバーヒート気味になっている状態のことを指します。
エンジンは、ピストンが高速回転をして動力を伝えることでスピードが出ます。
2000度近くまでエンジン内部の温度が上昇するため、冷却水を循環させることで、エンジンの熱を下げてオーバーヒートが起こらないようにしています。
この冷却が追いつかないと、熱ダレの状態が起きやすくなります。
一般的に冷却水により圧縮空気の温度は100度前後に保たれていますが、何らかの原因で圧縮空気の温度が110度程度になると、熱ダレを起こすようになります。
熱ダレが発生した状態で走行していると、エンジン内部の温度はさらに上昇します。
この状態を放っておくとエンジン自体がダメージを受けてしまうので、熱ダレには十分注意しなければいけません。
熱ダレの対策は誰でもできる簡単なこと
熱ダレが起きやすいのは、外気温が高くなる夏の時期です。
夏は車もオーバーヒートを起こしやすくなりますし、バイクも同様にエンジン温度が高くなり、熱ダレを起こしやすくなります。
エンジンが冷却しにくくなるこの時期は、要注意です。
特に渋滞で走行できずエンジンだけが回っている状態だと、エンジンの熱が上がり熱ダレを起こしやすくなります。
熱ダレに気付いたなら、できるだけ速やかにバイクを停止させて、エンジンを冷やすようにしましょう。
エンジンが冷やされれば、熱ダレは自然になくなります。
ロングツーリングなど遠出する際には、こまめに休憩を取るようにしてエンジンも休ませるのがおすすめです。
エンジンオイルの粘度も、熱ダレと関係しています。
粘り気の強いオイルにすることで熱ダレの発生率を抑えられますから、夏場などは粘度の高いエンジンオイルを選ぶと良いでしょう。
もう一つ、油温計を装着するのも一つの対策方法です。
熱ダレの目安となるのは110度ですので、110度に近づいてきたら一旦休憩するなどしてエンジンを冷やすと良いでしょう。
熱ダレは前もってその原因を知っておくことで、かなりの程度抑えられます。
もし起きてしまっても、慌てずに対処するようにしましょう。
冷却水(クーラント)が交換の時期に来ているかどうかもチェックしてください。
クーラントはメーカーの推奨時期に交換するようにしましょう。
渋滞に引っかかる懸念があり心配という人は、このタイミングで冷却性能の高いクーラントを選ぶというのもいいかもしれません。